膜厚計標準試料
弊社の販売している膜厚計はすべて比較計測器です。予め、標準試料等で検量線を作成してから測定を行います。検量線を作成する時には、正確に検定された試料(標準物質とか標準板と呼んでいます)を用います。 蛍光X線膜厚計のファンダメンタル・パラメーター法でも、必要最小限の標準物質を用いることを推奨しています。
標準物質は、国際規格ISO/IEC17025取得の試験所で検定したものを販売しています。 単層、二層、三層、合金皮膜など、140以上のタイプ(飽和厚み含む)と、900種類以上の標準片を提供しています。 また、他社製の標準板の再検定や、ユーザーサンプルに値付けするサービスも行っています。
卓上型蛍光X線膜厚計用 標準試料(メッキ・蒸着・スパッタの膜厚測定用途に使用)
各社の蛍光X線膜厚計の検量線作成に使用できる、膜厚標準試料を提供しています。
金属の種類、一層膜用、合金膜用、飽和厚み、バルク合金、各種ありますのでお問合せ下さい。
標準試料 |
標準試料寸法 | |
写真は飽和厚みの標準試料 アライメント用ピンはありません |
写真はFoil”箔”の標準試料 |
Ag(銀)Al(アルミ)Au(金)Cd(カドミ)Co(コバルト)
Cr(クロム)Cu(銅)Fe(鉄)In(インジウム)Ni(ニッケル)Mo (モリブデン)
無電解ニッケル Pb(鉛)Pd(パラジウム)Pt(プラチナ)Rh(ロジウム)
Sn(錫)Ta(タンタル)Ti(チタン)Zn(亜鉛)等々
各種二層(箔)、各種三層(箔)、各種合金(箔)、飽和 厚み
一部の製品はISO試験所認定範囲外のものがあります。詳しくはお問合せ下さい
【標準試料一覧】
Foil”箔" 単層 箔単層 | Foil"箔”2層 箔2層 | Foil"箔”3層4層 箔3-4層 | Foil"箔” 合金 合金箔 |
めっき単層 めっき単層 | めっき合金 めっき合金 | バルク合金 バルク合金 | 飽和厚み 飽和厚 |
標準試料の2つの目的は、
①厚みや成分比を測定する検量線作成に使用する
②測定結果が精確かどうかを確認する
です。
【2種類の形態】
標準試料には、Foil“箔”と、Plating”めっき“のものがあります。
Foil“箔”は、薄い金属膜で、デリケートで破れやすいのでステンレス製のフレームにマウントしてあります。 Foil “ 箔“標準試料は、基材の上に乗せて使います。どのような材料の被膜でも模擬させることができます。
但し、壊れやすいので保管は専用ケース(メンブレンボックス)に入れて、温度25度以下、湿度40%以下の環境で保管します。 銅と銀の標準試料は変色防止の為に紙で挟んでいます。Foil“箔”の表面は触ってはいけません。落としたりするとダメージがあるかもしれません。一部の標準試料は、保護の為に裏面または表面との両方に有機膜がついています。例外として、Al(アルミ)、無電解ニッケルのP燐成分測定、薄いAg、Pd、SnでL線を分析する場合などは、ついていません。 4KeV以下のX線は有機膜で減衰されてしまうからです。表面が酸化していても、厚みと成分の値には影響を与えません。酸化表面は、XRFには重大な影響は与えません。重ねて使う事もできます。但し、その場合は最大3層までです。重ねると誤差が大きくなります。
Plating“めっき”標準試料は、皮膜や基材の種類が少ない場合、めっき標準試料を推奨します。丈夫なので、寿命が長く保管や扱いが容易です。 Foil“箔”にくらべて表面はスムーズで皺などがありません。 XRFには重大な影響は与えませんが、特に、Cr, Zn, Rh, Cd や Cu.などはめっきの方が外観は良好です。 また、Zn, Cu, Rh, Pt, Ti や Cd などは、Foil“箔”よりも、面内の厚みが均一です。携帯型の蛍光X線装置にも向ています。
どちらを選ぶか?
基材の種類が多数ある場合、例えば鉄や銅合金の上にニッケルとクロムが付いている場合は、Foil“箔”標準試料を推奨します。 一方、亜鉛めっきなど、基材がほぼ鉄一種類の場合は、コストの低い、めっき標準試料を推奨します。
どのくらい数が必要かは、ユーザー次第ですが、一般的には次の条件で決まります。
1. 測定上限と下限のレンジ
2. 蛍光X線の検量線ソフト(詳細は装置メーカーへお問合せ下さい。合金や多層の場合、メーカーにより異なります。)
推奨としては、測定レンジの下限値または下限値より薄いものと、上限値附近か20~50%厚いのも。そして、ターゲット厚みの近いものです。一般的には、検量線作成には、最低1個か2個の標準試料が必要です。
その他
専用ケース |
X線の光軸位置確認(X線で感光するフィルム) | |
Foil”箔”標準試料の管理の適しています | X線の照射部がどこかを視覚で確認できます。 |
ハンドヘルド蛍光X線分析計用 / 卓上型蛍光X線分析用 膜厚測定標準試料
X線照射エリアの広いハンドヘルド蛍光X線分析計や、X線が下方から照射される卓上型の蛍光X線分析計には、面積が広く、接触しても壊れないバルクタイプの膜厚標準試料を提供しています。 単層膜用、合金膜用、飽和厚み、バルク合金、宝飾品用等をご用意しています。
Calmetrics社(カルメトリクス) |
Calmetrics社(カルメトリクス) | |
標準試料サイズ(見本) | ラインナップについてはお問合せ下さい |
電気抵抗式膜厚計用 標準試料(プリント基板銅厚み)
電気抵抗式膜厚計で測定する、プリント基板の銅膜、銅めっき厚測定専用の標準試料です。
CMI760/CMI165-日立製膜厚計専用 |
Calmetrics社製(カルメトリクス) | |
その他
メッキ液分析用 カップ | 標準板(箔)専用 | |
メンブレンボックス | ||